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2019年5月から永住許可が難しくなっています

2019年5月、永住申請のガイドラインが改定されました。変わった点は以下の2点です。

①特定技能1号≠就労資格

②公的義務の履行についての明確化

①特定技能1号≠就労資格

①については、2019年4月より「特定技能」ビザが新しく追加されたことにともなう変更です。

永住許可の一般的な要件の一つに、「10年以上日本で在留し、そのうち5年以上は就労ビザ」である必要があります。この就労ビザとみなされないビザとして、これまでは「技能実習」だけだったのですが、新しくできた「特定技能1号」も就労ビザとはみなされないという取り扱いになりました。

一方で同じ特定技能でも「特定技能2号」については、家族を呼ぶことができますし、特定技能1号のような在留期間の制限がないため就労ビザとして取り扱われます。

①に関しては、特定技能1号が技能実習に近い性質を持っているため、永住申請での取り扱いが同じようになる点は理解できるかと思います。

②公的義務の履行についての明確化

もう一つの②についてはかなり大きな変更で、この変更によって永住許可の取得が大幅に難しくなりました。

まずは、公的義務に関するガイドラインでの文言を比べてみましょう。

変更前:【納税義務等公的義務を履行していること】

変更後:【公的義務(納税、公的年金及び公的医療保険の保険料の納入並びに出入国管理及び難民認定法に定める届出等の義務)を適正に履行していること】

このように、公的義務の履行に関する記載は、変更前では「納税義務等」とぼやかして書かれていますが、変更後は「納税、年金・健康保険料の納付、入管への届出」と具体的な項目をハッキリと書いてあります。

これまでもの永住申請においても、年金や健康保険料の納付は審査に影響していました。しかし、「年金払ってないけど永住許可が取れた」という方もいて、未納付でもその他の事情と総合的に判断して許可となるケースもありました。

このガイドラインの改定後は、それが不可能となりました。年金・健康保険に未納付があると永住申請はほぼ不許可となってしまいます。

永住許可申請で提出する書類の変更

この2019年5月のガイドライン改定にあわせて、永住許可申請で提出する書類も大幅に変わりました。2019年7月からは以下の書類が追加されています。

  • 年金の納付記録(変更前:不要→変更後:2年分)
  • 健康保険料の記録(変更前:不要→変更後:2年分)
  • 国税の納税証明書(変更前:不要→変更後:5つの税目について必要)
  • 住民税・所得課税証明書(変更前:1~3年分→変更後:3~5年分)
  • 了解書(2021年10月から提出必要)

年金と健康保険料の納付を証明する書類

これを見てわかると思いますが、ガイドラインに明記された「納税、年金・健康保険料の納付」に関する書類が追加されています。

年金の記録は、直近2年間の記録が審査対象となり、この期間に未納があると問答無用で不許可となります。さらに、2年間未納がなくても、納付期日を1日でも過ぎて納付していたら「年金滞納」とみなされてしまい、これも不許可となります。

健康保険料についても年金と同じ取り扱いです。「納付期限を守って、2年間ちゃんと納付している」という点が審査されますので、それに外れていると不許可となります。

さらに、もしご自身で会社を経営されている場合は、会社として社会保険の手続きをして保険料を適切に納付していることも審査の対象になります。

納税を証明する書類

税金についても審査が厳格化されています。新しく必要となったのが、「国税の納税証明書」です。これまでは住民税の納税証明書だけでしたが、「源泉所得税及び復興特別所得税、申告所得税及び復興特別所得税、消費税及び地方消費税、相続税、贈与税」に関する納税証明書も提出しなければなりません。

さらに、これまで提出していた住民税の納税証明書・所得課税証明書については、提出する年数が増えています。たとえば、配偶者ビザでしたら、これまで「直近1年分」の証明書だけでよかったのですが、2019年7月以降は「直近3年分」となりました。

そして、これまで永住申請で「直近3年分」の証明書を提出していた就労ビザや定住者ビザの方は、「直近5年分」という長期間の納税・収入の記録を提出しなければならなくなりました。

過去に引っ越しをされている場合は、複数の市町村でこれらの請求する必要がありますので注意が必要です。

出入国管理及び難民認定法に定める届出等の義務

このほかに注意すべきは「出入国管理及び難民認定法に定める届出等の義務」というところです。ビザの更新や変更申請以外でも、届出をしないといけない事項があります。以下の届出が代表的なものです。

①入管への届出

  • 勤務先が変わった場合(就労ビザ、留学ビザなど)
  • 配偶者と別れた(離婚・死別)場合(配偶者ビザ)

②市区町村役場への届出

  • 住所が変わった場合(全員)

届出の期限は14日以内となりますので、上記のような変更があった場合は速やかに届出をしましょう。

仮に1日だけ届出が遅れてしまったからといって、それだけの理由で永住申請が不許可となることはありません。しかし、何度も届出の期限が過ぎてしまったり、まったく届出をしていなかったりする場合は、かなり不利な要素となりますので注意が必要です。

2021年10月からは、「了解書」という書類の提出も必須となりました。これは、「永住許可申請中に届出をしないといけない状況になったらちゃんと届出をする」ことを理解していますという内容の文書です。

永住申請中でもこれらの届出はしっかりしておかないと、審査にマイナスの要素となってしまいます。

私は永住申請できるのだろうか…

このように、ここ最近は永住許可申請の審査がかなり厳しくなってきています。

2019年5月以前では許可となっていた方でも、今の基準では不許可となるケースもかなり多いと思います。基準が変わったことを知らずに、友人からのアドバイスを受けて自分で申請したら不許可になってしまうというケースも多くあるようです。

永住申請は何度でも申請できますが、一度不許可となってしまうとその後の再申請にも影響してしまいます。そのため、永住申請をする前に、ご自身の状況をしっかりと確認したうえで申請することが必要です。

ただ、永住申請の審査には様々な基準があり、それを自分ですべてチェックするのは簡単なことではありません。

永住許可の申請は行政書士に相談できます

「自分は永住申請できるの?」「許可になる可能性はどれくらいあるの?」といった疑問をお持ちの方は、一度しらき行政書士事務所へ相談してみませんか?

しらき行政書士事務所では、様々ビザのお客様の永住許可申請のお手伝いをしてきました。一度不許可になった方の永住申請もお手伝いし、無事に許可となったケースもございます。

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