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【インタビュー】外国人雇用に必要な就労ビザの手続き

本日は、外国人のビザ申請を専門とする行政書士の白木衛(しらきまもる)さんに、これから外国人を雇用する際の手続きについてお話をお伺いいたします。よろしくお願いいたします。

白木よろしくお願いいたします。

外国人雇用に必要なビザ申請の手続き

まずはじめに、外国人雇用の手続きについて簡単にご説明いただけますでしょうか。

白木はい。外国人を初めて雇用する場合ですが、ビザが必要だということは何となくわかっていても、具体的にどんな手続きをしたらよいのかがあまり分からないと思います。

しかも、ビザが許可となる要件や細かい注意点などを把握しておかないと、ビザ申請が不許可となってしまいます。ビザ申請は要件を満たせば簡単に許可となる手続きではなく「原則不許可」という、ほかの手続きとは大きく異なる特性があります。

「原則不許可」と聞くと、なんだか難しい手続きに感じてしまいます。

白木そうですね。外国人と会社側が雇用に関してお互いに合意していても、就労ビザが不許可となれば、もちろん働くことができません。内定が出ていてもビザが不許可になってしまう事は多々あります。

外国人の雇用は、しっかり準備して臨む必要がある手続きということですね。最近はコロナ禍の影響もあって、外国人の入国は普段に増して難しいのかなというイメージがあります。

白木最近のコロナ禍で、外国人の新規入国が長期間止まっていたことで、日本の労働力は多くの部分で外国人に頼っていたことが改めて浮き彫りにされました。少子高齢化の時代において、今度地方都市でも外国人を雇用する機会は増えてきます。

「うちは四国の田舎だから関係ない」と考えていたら、いつの間にか人材がいなくなってしまうということもあるかもしれません。今すぐに外国人を雇用することが無くても、いざそういう時にすぐに対応できるように、外国人雇用とビザに関する基本的な事を知っておいてほしいと思っています。

外国人材の活用で必要となるビザの種類

いざというときに準備不足で外国人材の活用が難しいという事態に陥らないように、制度の基本は押さえておくとよさそうですね。外国人を雇用する場合には、まずどのようなビザが必要になるのでしょうか。

白木外国人の場合、その活動内容によって日本で滞在できるためのビザが決まっています。そのビザがないと、不法滞在になってしまいます。大学や専門学校で勉強する場合は留学ビザ、日本人と結婚して日本で生活するには配偶者ビザ、というように、それぞれの活動内容にあったビザがあります。

そして、日本の会社で働く場合は就労ビザが必要になります。就労ビザにもいくつか種類がありますが、一般的なのは「技術・人文知識・国際業務」ビザです。日本の企業で勤務する外国人の方はこのビザを持っている方が多いです。

なお、この「技術・人文知識・国際業務」ビザを持っていればどんな仕事でもできるわけではありません。その人の学歴や職歴に基づく専門的な知識や経験を生かした業務だけができるというものです。例を挙げると、研究開発、生産管理、プログラミング、労務管理、人材管理、通訳・翻訳、海外取引、デザイン、企画開発といった、いわゆるホワイトカラー的な業務に限られます。

どんな業務でも外国人を雇用できるというわけではなく、仕事の内容によって雇用できる、できないが変わってくるということですね。

白木そうです。たとえば清掃、ライン作業、現場作業、商品製造など、学歴や職歴に関係なくできる業務(注:入管では単純作業と呼ぶ)は、この就労ビザでは許可されていません。そのため、外国人を雇用するには、まずその担当業務がビザで許可されているものであることが大原則となるわけです。

雇用する外国人の職歴や学歴について

まずは業務内容が外国人雇用を可能とするものであること、就労ビザの取得が可能であること、そこから確認していく必要があるわけですね。ほかに、確認しておくほうがよいポイントはありますか?

白木就労ビザでできる仕事であることに加え、その外国人の職歴や学歴がビザの要件を満たしていることも必要です。様々な細かい要件があるのですが、簡単に説明すると、学歴の場合は海外もしくは日本の大学(短大含む)卒業か日本の専門学校を卒業していることが条件となります。

学歴については、学校の卒業証明書や成績証明書で証明することになります。

日本語がある程度話せる必要がある、といった条件はありますか?

白木いえ、日本語能力についてはビザの許可要件とされていませんが、たとえば通訳・翻訳などではその業務の性質上、日本語能力が必要となります。

職歴の場合はどう考えればよいのでしょう?

白木職歴要件については、国際業務に該当するような職種(海外取引、通訳・翻訳など)であれば、3年の実務経験が必要です。それ以外の技術・人文知識に該当する職種(研究職、エンジニア、労務管理など)の場合は、10年の実務経験が必要となります。職歴の場合は、現在もしくは過去に在籍した会社からの在職・職歴証明書が必要になります。

いつまで働いてもらえるのか

一定以上の期間、実務経験が必要で、それを証明するために在職・職歴の証明書が必要にんるわけですね。ところで、外国人を雇用する場合、最初にビザを取得できれば、一般的にはそのまま働き続けてもらうことは可能と考えてもよいのでしょうか?外国人の所持するカードには、有効期限のようなものが記載されていたように思うのですが。

白木たしかに、就労ビザには1年、3年、5年のように、在留カードに有効期間が記載されています。これを見て「その期間が来たらもう日本にいられないの?」と思われる方もいらっしゃいます。でも、安心してください。就労ビザは、有効期間の3か月前からビザの更新ができ、この更新回数も制限がありませんので、更新し続けることでずっと勤務してもらうことが可能です。

更新の手続きさえ行えば、ずっと働いてもらうこともできるということですね。先ほど1年、3年、5年と仰っていましたが、在留期間というのはどのように決まるのでしょうか?

白木在留期間が決まる要因としては、外国人本人の日本での生活状況(所得、納税状況、交通違反等の有無)に加えて、就労ビザの場合は勤務先の規模も影響します。また、同じ会社に長期間勤務しているほど、3年や5年の許可期間がもらえますので、最初は1年の許可しかもらえない場合が多いですが、在職期間が長くなれば3年や5年という長期の許可がもらえることになります。

となると、自社の戦力として働いてもらうほど、ビザの申請手続きについてもしだいに手間が減っていく面があるということですね。初めて雇用する場合や、1回目の期限更新あたりが、一番難しさを感じてしまいそうです。

会社が外国人雇用のために行う必要のある手続き

少し話題が変わりますが、会社が外国人を雇用するため、ビザの手続きで何かしないといけないことはありますか?

白木新規のビザで、海外にいる外国人を日本に呼び寄せる場合は、雇用先の会社が申請代理人として、日本でビザの手続きを行います。就労ビザは、申請人本人に関する書類と雇用予定先の会社に関する書類の両方が必要です。

会社の書類を集めるのは比較的容易ですが、海外側の申請人の書類がなかなか集めにくい場合があります。学歴要件で申請する場合は、学校の卒業証明書や成績証明書などが必要です。また、職歴要件で申請する場合は、現在の会社の在籍証明書や、過去に在籍した会社からの証明書も必要な場合があります。

自社で揃えられる書類以外の収集に手間がかかる、ということですね。

白木そうなります。これらの書類は外国語ですので、日本語に翻訳する必要もありますし、記載されている内容で学歴や職歴の証明が不十分な場合は、また別の書類を準備してもらう必要があります。 

先ほど仰っていたように、新規のビザで外国人を呼び寄せるケースでは、雇用先の会社の負担はかなり大きいものとなります。

既に日本にいる外国人を雇用する場合はどうでしょうか。外国人を海外から呼び寄せる場合よりも手続き的に楽になる面はありますか?

白木そのようなケースでは、申請人本人が手続きを行います。そのため、会社側の負担は新規の呼び寄せのときよりも少なくなります。

ただ、申請にあたっては、決算書類や雇用契約書など、会社側で用意する書類もあるため、それらの準備が必要です。また、採用理由や申請人が担当する業務内容に関する説明も会社側で準備するのが基本です。この説明書は、審査の上で重要な要素となるため、具体的な内容の記載が求められます。

外国人に働いてもらえるようになるタイミングは?

なるほど、よくわかりました。もう1つだけ質問させていただきたいのですが、外国人雇用の手続きを進めた場合、その外国人に実際働いてもらえるようになるのは、どのタイミングからなのでしょうか?

白木外国人の場合、ビザによって活動内容が決まっています。そのため、就職して新たに仕事を始める場合、ビザの許可が下りるまでははたらけません。

例えば、留学ビザで大学卒業見込みの学生に内定を出し、4月からの入社を予定している場合、それまでにビザの許可を取っておかないといけません。ビザの審査には1、2か月かかる場合もあるため、1月には申請しておく必要があります。

実際に働いてもらいたい時期を考慮して、逆算でスケジュールを立てておく必要がありますね。

白木そうです。外国人の雇用に関しては、ビザが下りないとどうにもならないため、ビザの取得スケジュールをまず考えて動かないといけません。

同じような職種から転職して、自社で働いてもらう場合の期間はどうなりますか?

白木すでに就労ビザを持っている方が別の会社に転職する場合は、同じ職種であればそのまま働くことができます。

しかし、ビザの更新手続きの際には、新しい会社に関する詳細な情報を改めて提出する必要があります。就労ビザは、申請人に関することだけでなく、勤務先の状況も審査対象となるため、財務状況や業務内容などもビザ申請で重要な要素となります。

いろいろと気をつけるポイントがありますね。不許可にならないためには、1つ1つ手続きの要点を押さえていく必要がありそうです。

白木ビザ申請は最初に述べたとおり「原則不許可」の手続きです。そのため、不許可となるケースがほかの手続きに比べて多いのが現実です。しかし、一度不許可になったからといって、あきらめる必要はありません。極端な話、不許可になった次の日に同じ人の再申請を行うことは可能です。

そんなこともできるのですね。

申請側の説明不足で不許可になることも

白木はい。もちろん、許可になるかどうかは別問題ですよ。

ビザ申請はその特殊性ゆえ、申請側の説明不足による不許可や、審査側に誤解を与えてしまっての不許可などが起こりえます。その場合は、誤解を解くためにされに詳しい説明や資料を追加して再申請を行うことで、許可となる事もあります。実際に私が関わったケースでも、自社で申請して不許可となったケースもありました。

そのあたり、もう少しだけ具体的にお伺いしてもよろしいでしょうか。

白木職務内容は問題なかったのですが、説明が不十分であったため、審査する側がビザ要件を満たした仕事内容ではないと判断し、不許可となってしまいました。そのため、再申請においては、申請人が担当する業務についてより詳しい説明や、実際の業務フローなどの資料を追加して、無事に許可となりました。

ビザの要件を満たしているということを、書面や資料でしっかり証明していく必要があるのですね。

白木そうです。一度不許可になった場合でも、その不許可理由が挽回可能なものであれば、再申請することも十分可能です。

ただ逆に言えば、このように、普通に考えれば許可となる案件であっても、少しの間違いや説明不足で不許可となってしまいますので、ビザ申請においてはどんな申請でも結果が出るまで何が起こるか分からないという怖さがあります。

外国人雇用のアドバイス

確かに、証明するための資料が不十分だったことで、出るはずだった許可が出ないという事態は怖いですね。最後に、これから外国人の雇用を予定する会社さんに対して、アドバイスをいただけますでしょうか。

白木外国人を雇用した場合、就労ビザの手続きは必ず関係してきます。その手続きでは、本人だけでなく、勤務先の会社も協力する必要があります。ビザ申請は、「原則不許可」という申請ですので、少しの記入ミスや勘違いによって簡単に不許可となってしまいます。そうなると本人も日本にいられなくなりますし、会社にとっても優秀な人材を失うという最悪の事態に陥ってしまいます。

ビザ申請について正しい知識を持って、申請には細心の注意を払って臨んでください。もし、ビザ申請に心配な方はいつでもお気軽にご相談ください。ビザのことは専門家に任せてみるのも一つの方法です。

初めて外国人を雇用するときや、海外から呼び寄せるケースにおいては、専門家に相談をして手続きの筋道を立てておく、スケジュールを調整しておくのも一つの方法ということですね。なぜか、前回に続いて今回も暑い日となってしまいましたが(※)お話をお聞かせいただき、ありがとうございました。

白木こちらこそ、ありがとうございました。

※インタビューは2022年7月に行われました。

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