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出入国在留管理局における審査状況の確認方法

日本での在留資格の申請後、出入国在留管理局(入管)の審査がどのように進んでいるのか気になる方は多いでしょう。在留資格の審査は申請内容や混雑状況によって期間が異なり、スムーズに進めるためには適切な手続きが重要です。

本記事では、出入国在留管理局における在留資格の審査状況を確認する方法について詳しく解説します。さらに、スムーズな審査のために準備すべきポイントや、審査が長引く原因についても紹介します。

申請者が正しく手続きを行い、必要な情報を把握することで、在留資格の取得や更新をスムーズに進めることが可能です。まずは、審査状況を確認する具体的な方法について見ていきましょう。

出入国在留管理局における審査状況の確認方法

在留資格申請の審査状況を確認する際は、以下の点に注意してください。

注意点

詳細

審査結果の通知について

審査結果や追加書類の提出依頼は、入管からハガキやメールで通知されます。通知が届くまで待機し、個別に問い合わせる必要はありません。

個別の審査状況についての問い合わせは不可

審査の進行状況や結果の見通しについて、入管へ個別に問い合わせても回答は得られません。オンライン申請を行った場合は、「在留申請オンラインシステム」で審査の進捗状況を確認できます。

審査期間の目安を知る方法

出入国在留管理庁の公式サイトで、平均的な審査期間が公開されています。おおよその処理期間を知りたい場合は、公式サイトの情報を参考にしてください。

申請中の個別案件についての問い合わせ

個別の申請について相談したい場合は、申請時に受け取った「受理票」に記載されている担当窓口へ直接問い合わせてください。オンライン申請を行った場合は、申請受付メールに記載された地方入管局の窓口へ問い合わせましょう。

スムーズに審査を進めるためにも、適切な情報確認と問い合わせ方法を把握しておきましょう。

オンライン申請を行った場合の確認方法

オンラインで在留申請を行った場合、自分で審査の進捗を確認することができます。以下の手順で、申請状況をチェックしましょう。

1. 在留申請オンラインシステムにログイン
2. 「申請情報一覧」を開く
3. 「申請状態」欄を確認

詳しい操作方法は、簡単操作マニュアル(59〜63ページ)を参照してください。

申請状況は、以下のように表示されます。

• 「申請完了」(申請が受理された状態)
• 「審査中」(審査が進行中)
• 「発行待ち(郵送の場合)」(審査完了後、結果通知を準備中)
• 「完了」(審査が終了し、結果が確定)

追加資料の提出が必要な場合は、「添付資料」欄に「追完待ち」と表示されます。

オンラインシステムを活用し、スムーズに申請状況を把握しましょう。

参考:出入国在留管理庁「在留諸申請を行っている皆さまへのお知らせ」
   出入国在留管理庁「オンラインで在留申請をしましょう かんたん操作マニュアル」

在留資格・申請ごとの平均審査処理期間

2024年10月より、審査処理期間の公表頻度が変更されています。これまで3か月ごと(四半期ごと)に公表されていた情報が、1か月ごとの公表に変更されるようになったため、より最新の平均審査期間を把握しやすくなりました。

以下の在留資格に関する申請が、公表頻度の変更対象となります。

  • 在留資格認定証明書交付申請
  • 在留期間更新許可申請
  • 在留資格変更許可申請

参考までに、令和7年1月許可分における在留審査処理期間(日数)を以下にまとめました。

在留資格の種類

在留資格認定証明書交付(※1)

在留期間更新(※2)

在留資格変更(※2)

教授

32.2

31.0

44.2

芸術

47.0

52.1

22.5

宗教

31.6

49.3

報道

61.5

41.3

高度専門職

1号イ

70.0

48.0

38.3

1号ロ

49.1

43.6

43.7

1号ハ

105.3

52.5

80.1

2号

92.1

経営・管理

115.1

41.3

58.6

法律・会計業務

28.3

47.8

医療

37.3

27.3

38.0

研究

35.5

30.2

67.5

教育

35.6

28.2

28.3

技術・人文知識・国際業務

60.9

32.9

43.0

企業内転勤

60.1

35.9

17.1

介護

21.0

32.9

38.9

興行

19.5

30.0

11.7

技能

107.6

37.9

38.4

特定技能1号

61.9

45.5

64.0

特定技能2号

58.4

51.2

50.7

技能実習

1号イ

29.7

2号ロ

20.9

37.7

17.0

2号イ

37.1

49.6

2号ロ

27.4

37.9

48.3

3号イ

19.0

24.8

3号ロ

24.9

34.4

48.3

文化活動

31.3

29.3

38.0

短期滞在

12.9

7.5

留学

42.6

56.1

57.2

研修

36.6

41.0

家族滞在

95.1

35.9

31.8

特定活動

39.2

37.0

42.6

日本人の配偶者等

73.8

43.3

46.8

永住者の配偶者等

84.1

41.0

39.9

定住者

80.0

40.2

48.0

※1:処分(交付)までの日数
※2:処分(告知)までの日数

参考:出入国在留管理庁「在留審査処理期間」

審査処理期間にばらつきがある理由

出入国在留管理局での在留資格審査には、申請内容や申請者の状況によって処理期間にばらつきがあります。 同じ種類の在留資格であっても、数週間で許可が下りるケースもあれば、数か月以上かかるケースもあります。

では、なぜ審査期間に差が出るのでしょうか?ここでは、在留資格の審査処理期間が異なる主な理由を詳しく解説します。

在留資格の種類による違い

在留資格にはさまざまな種類があり、それぞれ審査基準や必要書類が異なります。そのため、資格の種類によって審査にかかる時間が変わるのです。

申請者の経歴や過去の在留状況による違い

申請者の経歴や過去の在留実績によっても、審査の長さは変わります。一般的に、審査がスムーズに進みやすいと考えられているケースは、以下のとおりです。

  • 過去に問題なく在留していた(不法滞在や違反歴がない)
  • 在留期間中に安定した収入があり、納税や社会保険の支払いが適切に行われている
  • 同じ企業で継続的に雇用されている(転職が少ない)

これに対して、以下のケースでは、審査が遅くなりやすいと考えられています。

  • 過去に在留期間の超過、不法就労、ビザの更新忘れなどがある
  • 納税・社会保険の未納がある(例:住民税や健康保険料の未納)
  • 転職が多く、勤務実績が安定していない
  • 扶養家族が多く、経済的な安定性が懸念される

過去の在留状況が良好であるほど、審査はスムーズに進みやすいと考えられています。

一方で、税金・社会保険の未納があると、審査が長引いたり、不許可となったりする可能性が高まります。また、転職回数が多い場合も、勤務実績や雇用主の信頼性を詳しく確認されるため、審査に時間がかかりやすいです。

提出書類の不備や追加書類の要求による遅延

審査期間が長くなる大きな原因の一つに、提出書類の不備や追加書類の要求も挙げられます。

以下に、書類不備が原因で審査が遅れる主なケースをまとめました。

  • 必要書類の記入ミスや不足(例:雇用契約書の署名漏れ、在職証明書の未提出)
  • 申請書と添付書類の内容に矛盾がある(例:給与額が異なる記載になっている)
  • 在留資格に必要な証明書(試験合格証、学歴証明書など)が不十分

また、追加書類が求められるケースは、以下のとおりです。

  • 企業の財務状況を証明するための書類(決算書、納税証明書など)が必要とされる
  • 扶養家族の経済的支援状況を証明する書類の提出を求められる

追加書類の要求があると、審査が数週間〜1か月以上遅れる可能性があります。最初に提出する書類を正確に準備しておくことで、審査の遅延を防げます。提出前に専門家(行政書士など)に書類をチェックしてもらうと、ミスを防げるでしょう。

入管の審査状況や混雑具合による影響

審査の処理スピードは、出入国在留管理局の混雑状況によっても影響を受けます。一般的に、混雑しやすい(審査が遅くなりやすい)と考えられている時期は、以下のとおりです。

  • 1月〜3月:留学生の新規入国・在留資格更新が集中
  • 4月〜6月:企業の新年度採用による申請増加
  • 9月〜10月:技能実習生・特定技能の新規申請が増える

混雑を避けるため、可能であれば申請時期をずらすのも有効です。オンライン申請が可能な場合は、郵送や窓口申請より早く処理される場合があるため、利用を検討するのもおすすめです。

終わりに

出入国在留管理局の審査状況を正しく確認し、スムーズに在留資格の許可を得るためには、事前準備と適切な対応が不可欠です。 在留資格の種類や申請者の状況によって審査期間にばらつきがあるため、事前に標準処理期間を把握し、余裕を持って申請することが大切です。

また、審査の遅延を防ぐためには、必要書類の正確な提出、過去の在留履歴の管理、税金や社会保険料の適正な納付が重要です。 特に、書類不備や追加書類の要求は審査の長期化につながるため、慎重に準備を進める必要があります。

在留資格の申請手続きに不安がある場合は、行政書士などの専門家に相談し、正確な情報をもとに進めることが重要です。

しらき行政書士事務所では、在留資格申請に関する初回相談を無料で対応しております。

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