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【相談事例】在留カードを紛失した場合の対応

相談者:

在留カードを失くしてしまいました。どう対応すればよいでしょうか?

回答:行政書士

在留カードの交付を受けている16歳以上の中長期在留者などには、在留カードを常に携帯する義務があります。入国警備官や警察官から提示を求められた際に携帯していなかった場合は、出入国管理及び難民認定法75条の2により20万円以下の罰金が科される可能性があります。また、提示を求められたのに応じなかった場合には、同法75条の3により1年以下の懲役または20万円以下の罰金が規定されています。

では、うっかり落としてしまったり、どこかに置き忘れて見つからなかったりする場合は、どう行動すればよいのでしょうか。

この記事では、在留カードを紛失してしまったときに取るべき手順を、落ち着いて進められるよう分かりやすく解説します。入管法や出入国在留管理庁のQ&Aをもとに、行政書士の視点から再交付までの流れを説明します。

在留カードを失くしたときに最初に取るべき対応

在留カードを紛失した場合は、日本国内で気づいたときはその日から14日以内に再交付の申請を行う必要があります。海外で紛失に気づいた場合は、帰国後最初に日本へ入国した日から14日以内に申請します。

在留カードは、日本に中長期間滞在している外国人に対して発行される身分証明書で、以下のような重要な情報が記載されています。

  • 氏名
  • 生年月日
  • 性別
  • 国籍・地域
  • 住所
  • 在留資格
  • 在留期間
  • 就労の可否

紛失時の対応については、入管法で次のように定められています。

在留カードを持つ中長期在留者が、紛失・盗難・破損などによりカードを所持しなくなった場合は、その事実を知った日(海外で気づいた場合は再入国後の最初の日)から14日以内に所定の手続きで出入国在留管理庁長官に再交付を申請しなければならない。

参考:出入国在留管理庁「紛失等による在留カードの再交付申請」

このルールに従い、期限内に手続きを進めることが重要です。​​​​​​​

14日以内に再発行を申請しないとどうなる?

在留カードを失くしたにもかかわらず、14日以内に再交付の手続きを行わない場合、法律上のペナルティが発生する可能性があります。罰則は、1年以下の懲役または 20万円以下の罰金と定められています。

これは、中長期で日本に滞在する外国人について「在留カードを常に携帯すること」が入管法で義務化されているためです。在留資格の有無を確認するため、入国審査官・入国警備官・警察官などから提示を求められたときは、必ず見せなければなりません。

参考:出入国在留管理庁「旅券等の携帯(入管法第23条)」

もしカードを持っていなかったり、提示を拒否したりした場合には以下のような罰則が適用されることがあります。

在留カードを携帯していなかった場合

20万円以下の罰金

提示を求められたのに応じなかった場合

1年以下の懲役または20万円以下の罰金

思わぬトラブルを避けるためにも、カードを紛失したと気づいたら、できるだけ早めに再発行の手続きを行うことが大切です。

在留カードを再発行するための手続き

ここからは、再交付までの具体的な流れをわかりやすく説明します。

1. まず警察(交番)で紛失の届け出をする

在留カードを失くしたことに気づいたら、まず警察で紛失や盗難の届出をしておくと安心です。警察署や交番で「遺失届出証明書」や「盗難届出証明書」を発行してもらえれば、入管への再交付申請の際に紛失の状況を説明する資料として提出できます。

近年は、入管庁の運用見直しにより、こうした証明書がない場合でも、申請人自身が作成した「紛失の経緯を説明する書面(陳述書など)」で受け付けてもらえるケースも増えています。

警察で受け取る書類は次のいずれかになります。

  • 遺失届出証明書(落とした場合)
  • 盗難届出証明書(盗まれた場合)

届け出は本人でも代理人でも可能ですが、代理人が行う場合は 委任状 の提出が必要です。

災害でカードを失った場合は、状況に応じて次の証明書を提出します。

  • 火災:消防署の「罹災証明書」
  • 自然災害:住んでいる自治体が発行する「罹災証明書」

2. 住所地を管轄する入管で再交付申請を行う

警察から証明書を受け取ったら、次に 地方出入国在留管理官署(入管)に行き、再交付申請をします。各局には出張所もあり、自分の住所地を管轄する場所であればどこでも申請可能です。

申請が受理されると、新しい在留カードが発行されます。窓口の混雑状況や確認事項がなければ、多くの場合は申請当日に新しいカードを受け取れますが、状況によっては後日受け取りになることもあります。

3. 新しいカードが届くまでに持ち歩くべきもの

再交付されるまでの間は、次の書類をできるだけ携帯しておきましょう。

  • パスポート(旅券)
  • 入管で交付される「申請受付票」など、再交付手続き中であることを示す書類
  • 可能であれば、警察で発行された遺失・盗難届の控え

これらを提示できれば、「在留カードを紛失し、現在再交付手続き中である」ことを説明しやすくなります。

何も持っていないと、カード不携帯として罰金の対象になったり、不法滞在を疑われたりするおそれがあります。

罰則を受けるとその記録が残り、次回の在留資格更新に影響する可能性 もあるため、十分に注意してください。

在留カードを再発行する際に必要な書類と注意点

在留カードを失くして再交付を申請する場合、まずは必要書類をきちんと準備することが大切です。書類に不足や誤りがあると、受付ができず手続きが大幅に遅れることがあります。

本章では、在留カードを再発行する際に必要な書類と注意点を解説します。

在留カード再発行の申請に必要な書類と書き方の注意点

在留カードを再発行するには、いくつかの書類をそろえて入管へ提出する必要があります。準備不足や記入ミスがあると申請が止まってしまうため、ひとつずつ確実に確認していきましょう。

再発行に必要な主な書類は、以下のとおりです。

在留カード再交付申請書

入管の公式サイトからダウンロードできます。氏名、住所、在留資格などを正確に記入することが求められます。

パスポート(原本)

本人確認のために必須です。カード紛失時には、実質的に唯一の身分証明書となる場合があります。

紛失届出証明書(警察発行)

落とした・盗まれたなどの理由で紛失届を出した際に、警察署や交番が発行する書類です。原則として入管での申請時に提出を求められますが、事情により提出が難しい場合は、紛失状況を説明した書面で代替できるケースもあります。

写真(4cm × 3cm)

背景が無地、正面向き、帽子なしで撮影した3か月以内の写真を用意します。規定に合わないと撮り直しになるため注意が必要です。

申請書の正しい記入方法と提出時のポイント

在留カードの再交付申請書は、出入国在留管理庁の公式サイトからダウンロードできます。スムーズに手続きを進めるためには、提出前に内容を正確に記入し、誤りがないか丁寧に確認することが欠かせません。

記入で特に注意すべき項目

申請書には、氏名・生年月日・在留資格など、多くの個人情報を記入する欄があります。中でも次の項目は、特に慎重に確認してください。

  • 氏名(ローマ字表記):パスポートに記載された綴りと完全に一致していることが必要です。
  • 在留資格:現在の在留カードで確認し、正確な種類を記入します。
  • 在留期間(在留期限):年月日を正しく書き間違えないように注意しましょう。

これらの情報がパスポートの内容と異なると、窓口で追加確認が必要になり、その分手続きが遅れてしまいます。

紛失した状況はできるだけ具体的に書く

申請書には「紛失・盗難の経緯」を記載する欄があります。この部分は審査にも影響するため、詳細に書くことが重要です。

  • 例:「2025年3月1日、東京都内の○○駅近くのカフェにて、席を離れた際に紛失に気づいた」

「どこで紛失したかわからない」などの曖昧な記述は避け、分かる範囲で具体的に説明することで、審査がスムーズに進みます。

早めの申請がおすすめ

入管窓口は時期によって混雑します。繁忙期には受付から受理まで時間がかかる場合があるため、余裕をもって申請に行くことをおすすめします。早めに準備を進めることで、再交付までの期間を短くでき、日常生活や就労への影響も最小限に抑えられます。

在留カードを受け取るときに必ず確認しておきたいポイント

再発行の申請が受理されると、審査を経て新しい在留カードが手渡されます。受け取りの際には、カードの記載内容に誤りがないか丁寧に確認することが重要です。

新しい在留カードで確認すべき項目

受け取ったら、次の情報に間違いがないか必ずチェックしましょう。

  • 氏名(ローマ字の綴りが正しいか)
  • 国籍・地域
  • 在留資格の種類
  • 在留期限(年月日の誤りがないか)

もし情報に誤りを見つけた場合は、その場で職員に伝えて修正してもらう必要があります。後で気づいた場合は再手続きが必要となり、再び時間と手間がかかってしまいます。

受け取った後の管理方法

新しい在留カードを受け取ったあとは、紛失を防ぐための管理方法も見直しましょう。

  • 財布やパスポートケースなど、決まった場所で保管する
  • カード番号を控えておく(紛失した場合の手続きがスムーズになります)

日常的に安全な場所に保管することで、再び紛失するリスクを減らせます。

必要な手続きの更新も忘れずに

在留カードを更新すると、本人確認のために提出が必要な場面があります。例えば、以下のようなケースです。

  • 銀行口座
  • 勤務先の人事・総務
  • 学校の手続き
  • 賃貸契約
  • 携帯電話会社

身分証の更新が遅れると、手続きが止まったり確認が必要になったりするため、早めに済ませておくと安心です。また、住所が変わった場合は市区町村役場への届け出も忘れないようにしましょう。

在留カードを失くしたときに起こりやすい問題と対処方法

在留カードは、日本で生活する外国人にとって「本人確認」に使われる最も重要な身分証のひとつです。カードを紛失すると、再発行の手間がかかるだけでなく、思わぬトラブルにつながることがあります。

本章では、在留カード紛失時に起こるトラブルと対処法を解説します。

紛失した在留カードが他人に使われた場合の対処方法

在留カードを落としたり盗まれたりすると、第三者に悪用される危険があります。とくに心配されるのは、拾った人がカードを本人になりすまして使うケースです。たとえば、不正な身分証明として利用されたり、銀行口座の開設・携帯電話の契約・違法な就労などに使われたりする可能性があります。

在留カードの悪用は深刻なトラブルにつながることがありますが、早い段階で正しい対応を取れば被害を最小限にできます。紛失に気づいたら、落ち着いて順番に手続きを進めましょう。

在留カードを失くしたときに不法滞在と疑われる理由

在留カードを紛失すると、「このままでは不法滞在になるのでは?」と心配する方も少なくありません。結論から言えば、カードを失くしただけで在留資格がなくなるわけではありません。ただし、必要な手続きをしないまま放置すると、不法滞在の疑いをかけられる可能性が高まります。

なぜ在留カードの紛失が問題になるのか?

在留カードは、日本に合法的に滞在していることを示す最も重要な公的身分証の一つです。法律では次の義務が定められています。

  • 在留カードは常に携帯すること
  • 警察官や入国警備官から求められた場合、提示しなければならない

そのため、カードが手元にない状態で職務質問を受けると、身分を証明できず不法滞在を疑われる可能性があります。

在留カードの紛失は焦りがちな出来事ですが、正しい手順を踏めば不法滞在とみなされることはありません。早めの行動がトラブルを防ぐ最大のポイントです。

在留資格の更新に起こりうる影響とトラブルを避けるための対策

在留カードを失ったまま何もせずにいると、在留資格の更新手続きで思わぬ問題が生じる ことがあります。更新申請では、現在所持している在留カードを提示するのが基本ですが、紛失していると審査が厳しくなったり、追加の書類を求められたりする可能性があります。

なぜ更新時に影響が出るのか?

  • カードがないと本人確認が難しくなるため
  • 再発行が遅れていると不審に思われる可能性があるため

在留資格の更新は、日本で合法的に滞在し続けるために非常に重要な手続きです。そのため、紛失が原因で審査が長引いたり、更新がスムーズに進まなくなったりするのは避けたいところです。

ふたたび紛失しないための工夫

在留カードを適切に管理しておくことで、今後のトラブルを防ぐことができます。

  • 財布やパスポートケースなど、決まった場所に収納して持ち歩く
  • カードのコピーや写真を保管しておく(緊急時の確認に役立ちます)
  • 不要に持ち歩かず、自宅では安全な場所に保管する

シンプルな工夫ですが、紛失リスクを大きく減らすことができます。

在留資格の更新は、日本での生活を続けるための大切な手続きです。カード紛失によって不利益を受けないよう、早めの行動と日頃の管理を徹底しましょう。

在留カード紛失時の再発行に関するよくある質問

最後に、在留カード紛失時の再発行に関するよくある質問と回答をまとめました。

本人以外でも再発行の申請はできる?

はい、本人以外が申請することも認められています。

次のような人が代理で手続きを行うことが可能です。

  • 本人と同居している16歳以上の家族
    ・本人が16歳未満、または病気・ケガで来庁が難しい場合
    ・家族関係を証明する書類(住民票など)や診断書が必要です
  • 取次資格を持つ行政書士・弁護士
  • 本人の法定代理人
  • 申請取次の承認を受けている企業の担当者

代理申請には条件があるため、詳細は出入国在留管理庁の公式サイトで確認してください。

再交付までにどれくらい時間がかかる?

通常、申請した当日に新しい在留カードを受け取ることが可能です。ただし、次の点に注意してください。

  • 受付時間は 9:00〜16:00(地域によっては12:00〜13:00は受付不可)
  • 3月(入学・入社シーズン)は窓口が特に混雑するため、早めの行動がおすすめ

もし即日交付ができない場合は、後日カードを受け取る際に以下の書類が必要です。

  • 申請受付票
  • パスポート
  • その他、本人確認書類

再交付にはいくらかかる?

紛失、盗難、滅失、ICチップの故障など正当な理由による在留カードの再交付については、現在のところ手数料はかからない運用が一般的です。

一方で、本人の希望による任意の交換など、やむを得ない理由がない場合については、手数料が発生するかどうかの扱いが異なる可能性があります。具体的な金額や要否は変更される場合があるため、最新の入管庁の案内や窓口で必ず確認してください。

紛失した在留カードが見つかった場合どうすればよい?

再発行された新しいカードを受け取った後に、紛失していたカードが見つかった場合は、発見日から14日以内に古い在留カードを返納する義務があります。

返納方法は次のいずれかです。

  • 入管窓口へ持参して返納
  • 郵送で返納

返納せずに持ち続けることは法律で禁止されているため、忘れずに対応しましょう。

海外で在留カードをなくした場合どうすればよい?

海外で在留カードが見当たらなくなると、「日本へ戻れなくなるのでは」と不安になるかもしれません。しかし、基本的な流れは日本国内で紛失した場合とほぼ同じです。

1. 現地の警察に紛失を届け出る

カードが手元にないことに気づいたら、まず滞在先の国の警察署で紛失届を提出します。

後の再交付申請に必要となるため、紛失の証明書は必ず受け取ってください。

2. 日本に戻ってから入管で再交付申請を行う

海外で紛失しても、日本への入国は可能です(みなし再入国許可を含む)。

ただし、帰国後 14日以内 に、入管で再発行の手続きを進める必要があります。海外で受け取った紛失証明書は、その際に提出します。

3. 飛行機に乗れない場合の対処

在留カードが提示できず航空会社に搭乗を拒否されることがあります。その場合は次の手順を取ってください。

  1. 日本国内の家族・友人・勤務先に連絡する
  2. 代理人が、あなたの住む地域を管轄する入管に行き、「再入国許可期限証明書」 を取得する
  3. その証明書を国際郵便であなたに送ってもらう
  4. 証明書を持って航空機に搭乗し、日本に再入国する
  5. 帰国後、入管で在留カードの再発行手続きを行う

在外公館(日本大使館・領事館)は 在留カードの再発行には対応していません。再交付ができるのは、日本国内の入管のみです。

パスポートやマイナンバーカードを紛失したときの対応は?

パスポートを紛失したとき

  1. まず現地の警察で紛失届を提出し、「紛失届出証明書」を受け取る
  2. 自分の国の大使館・領事館で再発行手続きを行う

国によっては再発行に対応していない場合もあるため、事前に確認が必要です。

マイナンバーカードを紛失したとき

  1. 日本国内で紛失した場合は警察に届け出て、受理番号を控える
  2. 居住地の市区役所へ紛失を届け出る
  3. マイナンバー機能停止の手続きを行う
  4. 市区役所で再発行手続きを行う

必要書類や手続きは自治体ごとに異なるので、各市区役所の公式サイトで確認してください。

終わりに

在留カードを失くした場合は、見つけた日から14日以内に再交付の手続きを行うことが法律で義務づけられています。この期限を過ぎても申請しないまま放置すると、1年以下の懲役または20万円以下の罰金 といった罰則を受ける可能性があります。

在留カードは、日本で生活するうえで常に携帯しなければならない重要な身分証です。紛失に気づいたら、トラブルを避けるためにも、できるだけ早く再発行の手続きを進めましょう。

しらき行政書士事務所では、初回無料相談を実施しており、お客様の現状をお伺いした上で、在留資格の申請要件の確認や必要書類の案内、申請手続きの進め方を丁寧にご説明いたします。

さらに、対面での面談が難しい方や遠方にお住まいの方、時間の都合がつかない方でも安心してご相談いただけるよう、ZOOM、LINE、WeChat、Skypeなど各種オンラインツールでの対応も可能です。

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    - 代表者:行政書士 白木 衛(しらき まもる)
    - 所属・登録番号:香川県行政書士会 14361039
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